「road to the future」
今週は、どのような未来の期待馬がデビュー勝ちを収めたのでしょうか?
6月1日(土)
京都5R メイクデビュー京都・芝1,600m・1:33.8
ダノンフェアレディ
牝馬(1番人気)
父:キズナ
母:メチャコルタ
母父:El Corredor
生産牧場:ノーザンファーム(安平町)
所属:橋口慎介厩舎(栗東)
鞍上:川田将雅騎手
2024年6月1日、12時15分。いよいよ2024~2025年クラシック、そして世代の頂点を賭けた若駒達の戦いが幕をあけました。
世代戦のファーストマッチを制したのは「ダノンフェアレディ」です。
スタートをしっかり切ると川田将雅騎手が促すようにハナを奪い、終始先頭を譲ることなく逃げ切り勝ちを果たしました。
今日はあえてストレスをかけない競馬を選択したように見えた中で、改修後の京都競馬場で行われた新馬戦では最速のタイムをマーク。
2着馬には最後迫られましたが、3着には7馬身以上差をつけているので完勝と言って良いでしょう。
全兄ダイヤモンドハンズも新馬勝ちの後に札幌2歳Sを3着、半姉エリカエスティームは未勝利勝ち後エルフィンS3着と、早いうちからしっかりと動けている牝系になります。
この時期に一つ勝てたことで次走の選択肢は広がりましたので、今後も要注目の存在です。
今日の内容からは、いきなりオープン級の期待馬の誕生と言っても過言ではないでしょう。
東京5R メイクデビュー東京・芝1,600m・1:37.6
ウィンターベル
牡馬(2番人気)
父:バゴ
母:ノチェブランカ
母父:ディープインパクト
生産牧場:ノーザンファーム(安平町)
所属:木村哲也厩舎(美浦)
鞍上:C.ルメール騎手
京都競馬場の新馬戦から15分後には東京競馬場のゲートが開きました。
勝ったのはバゴ産駒の「ウィンターベル」です。
スタート後の先団争いの際に少し下がる形になりましたが、すぐに態勢を立て直しレースの流れに乗れました。
直線で追い出しに入った後も、いかにも新馬らしい走法で抜け出すのに時間がかかりましたが、エンジンがかかってからはしっかりと伸びていました。
祖母は独国のGⅠを2勝したナイトマジック。母ノチェブランカは日本にて2,500m以上のレースで3勝をあげています。
父バゴ×母父ディープインパクトといえば2021年のクラシックで活躍したステラヴェローチェが真っ先に思い浮かびます。この馬も新馬戦は1,600mでした。
今日はマイルでのデビューとなりましたが、距離は伸びたほうが良いように思いますし、次走の走りを期待したい1頭です。
6月2日(日)
東京5R メイクデビュー東京(牝馬限定)・芝1,600m・1:36.4
ミリオンローズ
牝馬(2番人気)
父:スワーヴリチャード
母:マンビア
母父:Aldebaran
生産牧場:ノーザンファーム(安平町)
所属:萩原清厩舎(美浦)
鞍上:横山武史騎手
道中は終始、テンションが上がりすぎている面や力みが見られましたが、スピードの違いで押し切りました。
特に直線では最内を突いてしっかりと伸びてきた点と、ラスト200mで大勢が決する時点で余力十分だったところを見ると、まだまだ距離適性には可能性を感じました。
血統を見ると母マンビアは仏国の1,400m戦を中心に活躍し、産駒も堅実に走っていて、まだ2走しかしていない半姉レザンクレール以外は全馬が2勝以上をあげています。
今日は課題も多くありましたが、それでも勝ち切ったのは力がある証拠。
次走での成長を期待したい1頭です。
東京6R メイクデビュー東京・芝1,400m・1:22.9
スターウェーブ
牡馬(2番人気)
父:Kingman
母:コスモポリタンクイーン
母父:Dubawi
生産牧場:ノーザンファーム(安平町)
所属:武井亮厩舎(美浦)
鞍上:三浦皇成騎手
2023年セレクトセールで3億円(税抜き)もの値が付いたスターウェーブが新馬勝ちです。
好スタートを切るも無理に先頭を奪うことなく、急がず焦らず優等生な競馬を見せます。
直線に入ると馬群に切り込み、間を抜け出すレースが経験できたことも大きいですし、後続が迫った時にもソラを使わず最後まで脚が使えた事も好印象です。
本馬の走りだけに注目してみていると、とても新馬戦とは思えないレースセンスだったと思います。
牝系を見てみると祖母はGⅡランカシャーオークス勝利を含む英国で7勝をし、産駒に英国のGⅠインターナショナルステークスを勝利したアラビアンクイーンなどがいます。
今日の内容だと現状はマイルくらいまでがベストだと思いますので、次走でも改めて注目したい素材です。
京都5R メイクデビュー京都・芝1,400m・1:23.2
キトンインザスカイ
牝馬(4番人気)
父:シスキン
母:メジロトンキニーズ
母父:ダンスインザダーク
生産牧場:レイクヴィラファーム(洞爺湖町)
所属:高野友和厩舎(栗東)
鞍上:鮫島克駿騎手
好スタートからしっかりと抑える競馬ができた事は新馬戦から好印象です。
特にラスト200mでは大外から強襲を受けますが、ここで一気にエンジンがかかり交わされることなく最後まで伸び切りました。
母メジロトンキニーズといえば2006年のダイヤモンドSで2着など長距離戦を得意とし、産駒には中距離重賞3勝のトリオンフ、2021年フローラSの勝ち馬クールキャットなどがいます。
父シスキンは本年が初年度産駒で、産駒は初出走初勝利のメモリアルウイン。愛国でGⅠ愛2000ギニーを無敗で制するなどマイル以下で良績を残しています。初年度は種付け早々のアクシデントのためわずか7頭しか血統登録されていないなかで、いきなりの勝ち馬輩出には驚きました。
長距離の母、マイル以下の父の血を引き継ぐキトンインザスカイ。
今日は1,400m戦で結果を残しましたが、最後の伸び脚を見ると距離はまだまだ延長しても良い気がしますので、次走の選択が楽しみです。