「road to the future」
今週は、どのような未来のスターホースがデビュー勝ちを収めたのでしょうか?
9月7日(土)
中山4R メイクデビュー中山・ダート1,200m・1:13.3
コパノヴィンセント
牡馬(4番人気)
父:コパノリッキー
母:ヴェアリアスローズ
母父:スターリングローズ
生産牧場:村上牧場(新冠町)
所属:上原博之厩舎(美浦)
鞍上:佐々木大輔騎手
新馬戦としては非常に濃い内容で勝ち上がれたと思います。
スタートが速く一気に先団にとりつくと終始4番手をキープ。
直線に向いた時もスピード任せに外に膨らむわけではなく、コーナーワークでインに切り込みました。
結果として砂を被る経験も出来ましたし、その後操縦性良く外に持ち出して他馬と併せる経験も出来ました。
今日の走りからは距離は伸びても全く問題ないでしょうし、差す競馬となっても新たな一面を見せてくれるのではと感じました。
中山5R メイクデビュー中山・芝2,000m・2:04.6
ハードワーカー
牝馬(5番人気)
父:ノーブルミッション
母:ヤマカツサファイヤ
母父:マンハッタンカフェ
生産牧場:岡田牧場(新ひだか町)
所属:竹内正洋厩舎(美浦)
鞍上:佐々木大輔騎手
スタートしてから1,000mを1分06秒4のスローペースに落としましたが、ラスト3ハロンを11.7ー11.6ー11.0と瞬発力のあるレースを見せてくれ、見どころのある一戦となりました。
少頭数というとこもあり、序盤にペースが落ち着くのは予想通りでしたが、最後まで後続を寄せ付けなかった勝ち方には目を見張るものがあります。
父ノーブルミッション産駒は新種牡馬といえど本国に輸入前の産駒からJRAでの勝ち上がり馬もいて、適正もありそうです。
距離は現状、これくらいまでがもちそうで、牝馬の中距離路線で戦えるか次走で再評価してみたいと思います。
中京4R メイクデビュー中京・ダート1,800m・1:55.4
トリポリタニア
牡馬(3番人気)
父:ルヴァンスレーヴ
母:トリプライト
母父:ワイルドラッシュ
生産牧場:ノーザンファーム(安平町)
所属:上村洋行厩舎(栗東)
鞍上:岩田望来騎手
新種牡馬ルヴァンスレーヴ産駒は嬉しいJRA初勝利となりました。
レースは序盤からゆったりした流れになり、道中でトリポリタニアが先手を奪う展開。直線を向いても余力たっぷりで後続を3馬身半突き放しました。今日のレースを見ると2,000mは持ちそうで、今後の選択肢が広がるのは良い点だと思います。
母は同じくダートの1,700~1,800mで3勝。近親にダンビュライトがいる血統背景。
先にも書いた通り距離の適性は中距離で、来年のダート路線を視野に入れるにはいかに早く2勝目、3勝目をあげられるか。番組的にもマイルに対応できるかがまずはポイントになりそうです。
中京5R メイクデビュー中京・芝1,600m・1:36.5
タイセイカレント
牡馬(5番人気)
父:モーリス
母:アイリッシュシー
母父:Galileo
生産牧場:ノーザンファーム(安平町)
所属:矢作芳人厩舎(栗東)
鞍上:西村淳也騎手
スタート後、うまく二の脚を使い先手を奪うと馬場を気にせず逃げ切り勝ちを果たしました。
2着に2馬身、そこから3着に4馬身ですので今日は完勝と言っても良いでしょう。
母アイリッシュシーは競走成績は未勝利でしたが、キャリックアリード(父:キズナ)が中央・地方重賞あわせて12戦5勝で獲得賞金は9,000万円超で間もなく1億円。レッドダンルースもJRAで勝利をあげています。
今日の逃げ切りを見ると距離はこれ位がまずは良さそうで、OPクラスでどの様な走りができるか注目したい逸材です。
9月8日(日)
中山3R メイクデビュー中山・ダート1,800m・1:55.8
ウインハルモニア
牝馬(12番人気)
父:サンダースノー
母:スリーアフロディテ
母父:スズカマンボ
生産牧場:新井牧場(むかわ町)
所属:和田雄二厩舎(美浦)
鞍上:黛弘人騎手
ラスト200mでは届かないと思った位置から凄まじい末脚で追い込んできました。
4コーナーで手が動いてから徐々に加速し、最後までバテない良い脚を使えていたと思います。
母スリーアフロディテは芝3勝、ダート1勝で【4-9-2-10】と非常に安定した成績を残し、産駒もこれでJRAでデビューした4頭中3頭目の勝ち上がりと堅実さが目立ちます。
今日の走りを見ると、距離はまだ伸びても大丈夫ですし、もう少し積極的な競馬をしても大丈夫な様に映りました。
牝馬のダートの2,000m程度となるとなかなか番組が難しいかもしれませんが、今日の走りができるのならば1個上のクラスで牡馬と闘っても十分に面白いと思います。
中山5R メイクデビュー中山・芝1,600m・1:32.8(R)
ファンダム
牡馬(3番人気)
父:サートゥルナーリア
母:ファナティック
母父:ジャスタウェイ
生産牧場:社台コーポレーション白老ファーム(白老町)
所属:辻哲英厩舎(美浦)
鞍上:北村宏司騎手
2歳コースレコードで快勝です。
同日の7R3歳以上1勝クラスの勝ち馬と同タイムですから立派の一言に尽きます。
スタートを切るとスッと先団にとりつき、3コーナーからジワっと先頭を意識し、直線で一気に抜け出すという正攻法の競馬。
レースの上がり3ハロンも11,6ー11,5ー10.8と瞬発力が試される素晴らしいタイムとなりました。
今日の競馬は文句のつけようがありません。
これだけの時計で走りましたので、身体に疲れが残らなければ次走以降でもあっさりとハードルをクリアしOPクラスで戦える逸材ではないでしょうか。
中京4R メイクデビュー中京・芝1,200m・1:09.7
パンジャタワー
牡馬(1番人気)
父:タワーオブロンドン
母:クラークスデール
母父:ヴィクトワールピサ
生産牧場:チャンピオンズファーム(新ひだか町)
所属:橋口慎介厩舎(栗東)
鞍上:松山弘平騎手
着差以上に強い競馬を披露してくれました。
少頭数のなか、スタートはうまく切れず後方からの競馬。やや力が入ってしまったかのようにも見えましたが、道中一気に前へ進出し、先団外を回り直線では追いすがる後続を振り切り最後まで伸び切りました。
タワーオブロンドン産駒という事で距離は短い方が良いように見えますが、おじに2009年日本ダービー馬ロジユニヴァースの名前を見えることから、もう少し距離は伸びても大丈夫な血統構成かもしれません。
中京5R メイクデビュー中京・芝2,000m・2:02.9
ゲルチュタール
牡馬(1番人気)
父:ブリックスアンドモルタル
母:キラービューティ
母父:ゼンノロブロイ
生産牧場:ノーザンファーム(安平町)
所属:杉山晴紀厩舎(栗東)
鞍上:坂井瑠星騎手
少頭数の新馬戦となりましたが、しっかりと期待馬が勝ち上がりを果たしました。
母キラービューティの半弟に2021年のホープフルSを制したキラーアビリティがいる良血馬です。
レースは最初の1,000mを1分3秒4で進むスローペース。ラストの3ハロンは11.9ー10.9ー11.4と瞬発力が求められる展開となりました。そこをキッチリと勝ち上がったことに大きな意味があります。
先にも書きましたが、今日は少頭数でかつ馬群が一団で進む展開となり、評価は次走以降に改めてしたい1頭です。
とはいえ、色々と発展途上かと思いますので完成した時が楽しみな素材には間違いありません。